今の医療現場では、医師や看護師などの職務領域を超えた幅広い医療が求められつつあります。それに伴い、多様な専門家が積極的に治療に係わる「チーム医療」の重要性も増してきているのです。特に、統合医療における「チーム医療」では、医療専門職に加えてメディカルアロマセラピストやヨガインストラクターなど多くの施術者が連携して治療にあたることになります。メディカルアロマセラピストは、症状に適した精油を選び、芳香療法やトリートメントなどを施すほか、カウンセリングによる心理的なサポートなど様々な役割を担っているのです。
メディカルアロマセラピストは、症状に適した精油を選び、芳香療法やトリートメントを施すほか、
カウンセリングによる心理的なサポートなど、統合医療を担う専門家として、さまざまな役割を担っています。
体と心の状態をカウンセリングしながら、お一人おひとりに合わせた精油の選択を行います。
コンサルテーションによって導きだされた結果をもとに、医療現場でも使われている精油の調合を行います。
クライアントの症状に合わせた施術を行います。
施術後はハーブティーなども活用しながら、アフターコンサルテーション。
症状が改善するよう今後のプランを組み立てます。
正木クリニック勤務
/土屋 理恵さん
看護師として、自分にもっとできることはないかと考えていた時に、ネットでメディカルアロマを知り、これだ!と思いました。その後、病院を退職し、JOTで学んでいた時に、以前に勤めていた病院の院長先生と再会。アロマの可能性に共感して頂き、卒業後、看護師兼メディカルアロマセラピストとして勤務することになりました。今はまだスタートしたばかりですが、患者さんにトリートメントをしていると、手の温もりやホッとする香りのせいか、会話が弾み、以前よりも心が通い合うような気がしています。普段の看護業務ではなかなか一人ひとりとじっくり向き合えませんが、トリートメントの間は一対一で患者さんの状態を確認できます。院内で施術が出来ることを活かし、アロマで何となくの不調を和らげるのはもちろん、将来的には治療が終了し、お薬をやめた後も良い状態を維持できるようなサポートをしていけたらと考えています。
佐藤歯科クリニック勤務
/白水雅子さん
父の病をきっかけにアロマを学び、自分が勤務する歯科医院に導入を提案しました。ディフューザーからの香りで治療前の緊張感を和らげたり、鼻の通りが悪い時に精油の香りを吸入して頂いて歯の型取りがスムーズにできたことも。居心地の良さからか院内でゆったり過ごされる方も増えました。アロマは誰もが気軽に使え、心や体の疲れをほぐしてくれるもの。体調が悪いと歯周病にもなりやすく、免疫力をアップさせる精油を使って健康の増進を図ることは、歯の健康を守ることにも繋がります。歯科は乳児からご高齢の方まで様々な人が来院される場所。ここでアロマを紹介することは、予防医学的な観点からも意味があると思っています。地域医療や高齢者医療においても、医師や栄養士等との他職種連携が叫ばれる今、アロマを導入することで、歯科も局所的な治療だけでなく、ホリスティックな視点を持てるようになるのではないかと考えています。
しんやしき産婦人科内@homeセラピーCanada/守屋恵さん
アロマテラピーサロンに勤務していた頃のお客様から、『家族の介護をしていてなかなか家を出れなかった』『毎日の育児に負われて自分の ケアをする余裕がなかった』そんなお声を耳にしました。やっとお越し頂けるのは、心身ともに少し余裕が出てきたから...できれば一番辛い時・誰かに助けて 欲しい時にこそ、メディカルアロマを利用してもらいたい!介護や育児の一番大変な時に、少しでもメディカルアロマに触れてもらうことで、もっと優しく、 もっと楽しく介護や育児が出来るのではないか。介護や育児をする方も、してもらう方も、もっと豊かな生活を送ることができるんじゃないか。そんな想いで訪問アロマセラピーを始めました。忙しい毎日も、ほんの一息つくことで、また頑張れる!!そんなお手伝いが出来ればと思っています。
プラス鍼灸整骨院勤務
/神山恵さん
勤務先の鍼灸整骨院は、表面的に筋肉をほぐすだけ、音を鳴らすだけの矯正など、一時的な症状の緩和を目的とした治療(対症療法)は行いません。症状を原因から改善する根本治療にこだわり、症状の見極めのため、解剖学・運動力学・物理学・生理学などに基づき、歩き方・立ち方、関節の動く範囲、筋肉の張り方など、体が悪くなっていく連鎖を一つ一つ確認して、原因を究明していきます。そのため、メディカルアロマセラピストとし て身につけた基礎医学は多いに役立っています。また、院内にアロマを焚いて患者様にリラックス頂いたり、症状に合わせてアロマをオススメしたり、鍼灸師や 整体師の治療を補う形で治療に関われることがとてもやりがいになっています。
法円坂メディカル株式会社・法円坂訪問看護ステーション勤務/天野嘉代さん
看護師資格とメディカルアロマの知識を活かしたくて、代替医療を積極的に進める訪問看護の現場へ就職しました。患者さんはご高齢の方が 多く、メンタルケアの一環としてメディカルアロマを取り入れると、鬱傾向にあった患者さんから「良く眠れるようになった」という声を頂いたり、疼痛緩和の ためのトリートメントではその効果に驚かれたことも。また、呼吸が浅い患者さんに、胸の筋肉をほぐすトリートメントを行なうと、酸素濃度が上がるのが目に 見えて数値でわかる等、現場に出て改めて精油やトリートメントの効果に驚いています。ご病気の方やご高齢の方は、なかなか外に出られません。今、本当にメディカルアロマの力を必要としている方々は、自宅にいるのではないかという思いを強くしています。今後は、同じく訪問看護に携わる社内のスタッフにもメディカルアロマの知識を伝え、もっとたくさんの患者さん達にその効能を届けたいと考えています。
メディカルアロマと心理カウンセリングが一つとなった「メディカルアロマサロン」では、アロマと医学双方の専門知識を兼ね備えたメディカルアロマセラピストたちが多く在籍。手足の冷えや睡眠障害といった症状、「未病」と言われる病気に向かいつつある段階に対し、その不調を取り除くだけでなく、その原因をさぐり、心の問題や生活環境といった問題も含めて総合的なケアやアドバイスを行います。体に備わる自ら治ろうとする力、すなわち自然治癒力を最大限に引き出し、疾病を予防する「統合医学」の視点から総合的にケアを行うことができるメディカルアロマサロンは、生活環境が複雑化した現代社会において、今まさに必要とされ注目されています。
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