1. メディカルアロマとは

メディカルアロマで
「治る力」を引き出す21世紀の医療
それが「統合医療」です

心と体のバランスを崩すことで起こるさまざまな不調。これに対して心身ともにアプローチできる新しいケアテクニックとして
注目されているのが、統合医療の考えに基づくメディカルアロマです。

メディカルアロマは、アロマセラピーの知識だけでなく、心理学や基礎医学、カウンセリング学など、
幅広い知識を用い、精油の機能や効果を心と体の不調に活かし、人を健康へと導いていくのです。

\ 特徴 1

特徴1

フランス発祥の芳香療法
医療行為として認められている国も
ヨーロッパでは昔からハーブがとても身近な存在で、人々の暮らしに寄り添ってきました。特にフランスやベルギーでは、代替・補完医療としてのアロマセラピー「メディカルアロマセラピー」の活用が活発です。

\ 特徴 2

特徴2

西洋医学ではフォローしきれない
メンタル面での不調ケアに有効
メディカルアロマセラピーでは、香りが脳に伝わり心に作用する仕組みを活用しています。その仕組みは科学的にも解明されてきており、香りの癒し効果と精油の薬理作用でメンタル面の不調に効果を示すことが期待できます。

\ 特徴 3

特徴3

認知症予防や終末期ケアなど
日本でも医療現場への導入も進む
日本では西洋医学を補完する代替医療としてメディカルアロマセラピーの導入が進んでいます。また、治療だけでなく、疾病の予防や健康増進に役立たせることを目的とした活用法も広がりつつあります。

自然の中にある「治る力」を最大限
に引き出す療法が「統合医療」
»統合医療とは

さまざまな医療現場で
メディカルアロマの導入が進んでいます
メディカルアロマに
医師も注目

医療現場2

内科クリニックでのメディカルアロマ導入

正木クリニック 院長/正木 初美先生

少しでも多くの患者さんを元気に。 統合医療の一環として、メディカルアロマの可能性を感じています

病院では、診察をして必要であれば検査をし、お薬を処方しますが、検査で異常がなくても「何となくつらい」「疲れがとれない」という方や、更年期の女性であれば、不定愁訴に悩む方も多くいらっしゃいます。臨床医として日々患者さんと接する中で、西洋医学主流の医療だけではケア出来ない症状があると感じ、一人ひとりをより良い状態に導いていく為には、心身全体を診る代替医療も組み合わせた、統合医療的な観点をもった関わり方が必要なのではないかと感じてきました。日々、患者さんが抱えるつらさをもっと和らげて差し上げられないかと模索する中、出会ったのがメディカルアロマ。自身も施術を受け、予想以上に前向きな気分になれたことに驚き、メンタル面に働きかける力や精油の薬理作用に可能性を感じて、導入を決めました。アロマセラピーなら、薬とはまた違うアプローチで、患者さんの心に寄り添い、皆さんがもっと楽に、もっと前向きに、より元気に過ごせるお手伝いができるのではないかと考えています。

医療現場7

治療の選択肢のひとつとして、開業と同時に導入

Haruクリニック/尾本遥先生

代替療法も含めた多彩なアプローチで、一人ひとりの痛みに寄り添い、地域の皆さんの元気を支えたい

私が在籍していた大阪医科大学は、附属病院が西日本で初めてペインクリニック外来を開設した歴史もあり、学生時代から、西洋医学的な治療はもちろん鍼灸や漢方など東洋医学も含めた統合医療が当たり前の環境で学んでいました。アロマセラピーに出会ったのもその頃です。卒業後を見据え様々な診療科を回る中で、心療内科でアロマのハンドトリートメントを行う施設を見学する機会があり、実際に体験をして手が温まる心地良さと香りに癒されたのを覚えています。

卒業後は大学の附属病院で麻酔科医として手術を担当しながらペインクリニックの外来でも勤務していました。そこでは神経ブロック注射や投薬、鍼灸での治療が中心でしたが、患者さんの中には、通院しながら整体やマッサージなどのサロンにも通う方がいて、特にアロマのトリートメントに関しては「頭痛や腰痛が楽になる」と患者さん自身の口から聞くことも多く、学生時代の記憶と共に、自分がいつか開業する際には、ぜひ取り入れてみたいと思っていました。

開業した一番の目的は、痛みや不調を抱えながらも、大学病院は少し敷居が高いと感じていた方々に気軽に通ってもらい、元気に歳をとっていくお手伝いができたら...と思ったからです。私のクリニックでは慢性疼痛や腰痛・肩こり・頭痛・帯状疱疹などを診ていますが、注射や投薬といった西洋医学的なアプローチでパッと治る方もいれば、鍼灸やマッサージを取り入れた治療が効果的な方もいます。だからこそ、一人ひとりのお話を丁寧に聞いて、それぞれに異なる痛みの原因を探りながら色々な治療法を提案していきたい。その第一歩として、開業と同時に興味のあったアロマセラピーを導入し、メディカルアロマの知識のあるセラピストに施術を担当してもらっています。注射を何回しても痛みが取れない患者さんに、並行してアロマのトリートメントを受けて頂くと改善がみられ ることも多く、特にストレスや慢性疼痛を抱える人に合うように思います。痛みの原因に冷えがある場合は、漢方の投薬でまず冷え取りをしてから施術を受けてもらうことも。様々な療法を組み合わせることで痛みがない状態がより長く続くというお声も頂いています。

また私の病院ではコンプレックスを取り除いて人生を前向きに楽しんでほしいとの思いからアンチエイジング治療も行っていますが、美容の悩みを抱えて来られる方々にも、明るい気持ちになれるなどの心理的効果が期待できるため、アロマセラピーのメニューをお勧めしています。院内で気軽に受けられるので、患者さんの方から受けてみたいというお声も多いですね。

少し先の話にはなりますが、アロマセラピーと同じように鍼灸やヨガ・ピラティスなどの運動療法のメニューも新たに加えていけたらと考えています。長く痛みにさらされている人は心も疲れていて、改善には心理的な問題も絡むことが多いので、アロマセラピーも効果的ですが、心理士との協同にも関心をもっています。また、いつかは末期がんで苦しんでいる方々の痛みに寄り添い、自分が持てる技の全てを活かしてサポートできたらとも思っています。患者さんの為に良いと思うものは柔軟に取り入れて、あらゆる痛みに対応できるクリニックでありたい。地域の皆さんが健康でいきいきと人生を楽しみながら歳を重ねていけるよう支えていけたらと思っています。

医療現場8

ひとり一人にあった、より良い医療の提供のために

こじまクリニック院長/小島研太先生

あらゆる可能性を否定せず、治療に役立つものは積極的に取り入れたい。
メディカルアロマもその一つです。

統合医療といいますと、西洋医学だけでなく、東洋医学や民間療法を含めた幅広い医療を組み合わせる治療のあり方ですが、勤務医時代、まず初めに興味を持ち、学び始めたのが漢方でした。その頃はまだ、今ほど一般的ではありませんでしたが、病状がなかなか改善しなかった患者さんに漢方薬を処方してみると、痛みがとれ、調子が良くなる方が出てきたんです。漢方療法では、その人の体質や症状の個人差を「証」と呼び、その証にあわせて薬を処方していきます。Aという薬が全員に効くわけではなく、またBという薬が全員に効くわけではない。薬の特性や効能を考えながら一人ひとりの体質にあうものを選んでいく。これが漢方の考え方です。これは医療の本来の姿でもあると感じたので、私がクリニックを開業した際も、様々な症例に対応できるよう、通常診療の中に漢方療法も含め、リハビリでも、温熱療法や鍼灸・マッサージなど西洋医学の枠内にとどまらない療法も取り入れてきました。

メディカルアロマもそのひとつです。交感神経の緊張を解いたり血流を改善する効能が期待できるため、専任のアロマセラピストによる手足やヘッドのマッサージを行っています。アロマを使った方が痛みが和らぐという人もいて、通常のマッサージ+αの施術としてお勧めをしているところです。在宅診療でも効果が出ており、自宅療養では、皮膚にトラブルを抱えている方が多いのですが、例えば水虫などの場合も、皮膚にアロマのマッサージオイルを塗布してから抗真菌薬を使うと、薬だけの時よりも皮膚が綺麗になっていくんです。これはアロマの抗炎症作用や保湿効果のたまものだと思いますが、患者さんはもちろん、介護されているご家族の皆さんにも大変喜んで頂いています。歯科、介護施設、老人ホームなどでも待合や室内にディフューザーやアロマポットを置いている施設も増えていますし、痛みの軽減や皮膚への効能、香りによる安神作用や鬱の抑制など多岐にわたるエビデンスが集まっていけば、将来的にはアロマも様々な形で医療現場に入ってくるのではないでしょうか。

統合医療という考え方はどんどん一般的になってきています。選択肢を増やす意味でも自由診療に対応する大学病院も増えてきていますし、今後ますます、西洋医学・東洋医学、また内科・外科など科も超えて総合的な診療ができる医者が求められると思います。看護師や理学療法士などの医療従事者やアロマセラピストにおいても、マルチな知識で患者さんをサポートできる人材が必要とされるでしょう。様々な診療の可能性を知っていると複数の発想が生まれ、多角的な視点や切り口で治療にあたることができる。病気一つ見るにしても、例えば痛みなら神経ブロック・投薬・マッサージ・リハビリ、内科疾患でも漢方、点滴療法、遺伝子検査など色々な治療や予防法が検討できます。私自身も、日々進化する医学の現場で、あらゆる可能性を否定せず、一人ひとりに合ったよりよい医療を提供できるよう学び続ける医者でありたいと思っています。

医療現場1

メディカルアロマを学びにJOTへ

医誠会病院 医師/寺田 桜子先生

薬は最終手段。どんな患者さんにも寄り添える、おせっかいなくらいの医師を目指して

多くの人がストレスを抱えながら生きる現代社会。そんな社会を上手に生きていくためには、ストレスを自分自身でコントロールすることも大切に感じます。人とぶつかった衝撃で受けるストレスが意識から完全に消えるには2時間かかる...ところが、香りの力を借りると、人は数秒でそのストレスから開放されるという話を聞きました。私は今医師として働きながら、アロマセラピーに興味を持ち学び始めたばかりです。精油を勉強していくと、薬に似た効果があることを知りました。西洋医療の現場では、原因の分からないものについては対処ができず、原因不明の症状をうったえる患者さんがたらい回しになる例も。「どんな症状の患者さんにも寄り添える医師になりたい。アロマはそのひとつの手段になるかも」そんな期待が高まるとともに、薬の代わりとして使えるからこそ、逆に精油が併せ持つ危険な面には注意が必要だと感じています。メディカルアロマセラピストとしてアロマを勧めていく立場にある人は、しっかりと学んで確かな知識を身につける責任があると思います。

医療現場3

専門医も認めるメディカルアロマの可能性

医療法人想千理事長 あわ整形外科クリニック院長 整形外科専門医/阿波 康成先生

現代医学が向かっている方向性とアロマセラピーの可能性

嗅覚の認知は脳で行われているので、香りが脳に働きかけて自律神経に作用し、ゆったりとした気分を引き出すことは十分に考えられます。特に痛みに関しては心の持ちようといった点も大きいため、香りを積極的に利用していくのは患者さんにとっても良い結果を生むように思います。医師の間でも、アロマセラピーに関しては肯定的な考えを持っている人もおり、今の医療現場において、香りで心に働きかけるものとして、ここまで体系が確立されている物が他に無いため、今後、重要な役割を果たしていく可能性はあると思っています。アロマセラピーが医療行為として認められているヨーロッパ諸国と比べると、まだまだではありますが、産婦人科や介護施設、老人施設など、徐々に導入される現場も広がっています。おもに地域医療を中心に、アロマセラピーの効能を実感できる事例などが増えつつあるので、その事例が集まっていけば、将来的には、ある海外の国のように調剤薬局でアロマが処方されるという未来も面白いのではないかと思っています。

医療現場4

医学博士が語る「統合医療」のススメ

フラワーロード服部内科医院 医学博士/服部 かおる先生

自然治癒力を最大限に引き出す統合医療に注目

統合医療は現代西洋医学を中心に据えて、様々な代替医療をその方に最も適したかたちで取り入れています。漢方やサプリメント、鍼灸、指圧、整体などもそうですし、アロマセラピーやリフレクソロジーなども代替医療として有効です。
例えば頭痛ひとつをとってみても、薬を処方するだけでなく、クライアントの生活スタイルや環境、性質などもカウンセリングし、頭痛の原因が精神的なものであればアロマセラピーをすすめたり、コリからくる頭痛なら指圧や鍼灸などを紹介する場合もあります。私たちの身体には自ら治ろうとする力、すなわち自然治癒力が備わっており、それを最大限に引き出す医療が総合医療なのです。

医療現場5

クリニック併設の子育てサロンを立ち上げ

ゆきこどもクリニック院長/神原雪子先生

心も体もほっとさせるアロマの力で、子育て中のお母さんの疲れや不安を癒せたらと思っています。

小児科・内科のクリニックとして開業し、診療を続ける中で、育児に悩むお母さん方の相談を受けることが増え、みんなで和気あいあいと過ごせる交流の場になれば...と院内に「どんぐりハウス」という子育てサロンを立ち上げました。月2回のペースで、看護師を交えての育児相談や手作り体験、アロマのハンドトリートメントなどを行っています。アロマを使うケアを取り入れたのは、リフレッシュやリラックスなど、精油がもたらす様々な効能で、診療だけではカバーしきれない「心の疲れ」も癒せるのではと考えたからです。東洋医学には漢方があるように、西洋医学では代替・補完医療としてメディカルアロマが注目されています。お薬では強すぎたり合わない場合にも、心や身体をホッとさせるアロマの力が、子育て中のお母さん、更には病院を訪れる患者さんの様々な不調や不安を緩和する一助になるのではないかと、その可能性にも期待を寄せています。

医療現場6

統合医療的観点からもアロマセラピーの可能性を強く感じています。

阪神野田駅前ファミリークリニック院長 総合診療医/衣畑成紀先生

「病気ではなく、病人を診る」医療のために。治療だけでなく、疾病の予防や健康増進を支える。統合医療的観点からもアロマセラピーの可能性を強く感じています。

私自身もそうですが、開業医の間ではアロマセラピーの導入に積極的な人が増えているように思います。長年診療に携わるなかで、西洋医学的な治療ではカバーできない不定愁訴が漢方などの代替医療で改善する場合も多々経験し、メンタルを含めた心身全体のバランスを調える治 療の大切さも実感してきました。近年、ストレスから心のバランスを崩す人も増え、西洋医学を補完する形で、疾病予防や健康維持の為に、東洋医学や補完・代替医療(漢方やアロマセラピー、ハーブ、指圧、ヨガなど)を組み合わせて行う「統合医療」への注目も高まっています。 私のクリニックでもアロマセラピーはもちろん運動療法としてのヨガなども今後取り入れていく予定です。点滴のベッドもうつぶせの施術が出来る仕様にしているため、将来的には症状や必要に応じて患者さんに全身のアロマトリートメントを行うことも視野に入れ、その後の結果などもカルテに記載しながら診療と連携させて治療に役立てていければと考えています。

  1. 医療機関でのメディカルアロマ導入事例

メディカルアロマテラピーの疑問を解消!メディカルアロマに
ついてのQ&A

Q&A1

メディカルアロマセラピーってアロマセラピーと何が違うの?

アロマセラピーは家庭などで利用できる癒しの方法で、メディカルアロマセラピーはより専門性が高く、医療機関などでも利用できる代替・補完療法です。

メディカルアロマセラピーは、西洋医学ではフォローしきれないメンタル面や不定愁訴、各種感染症や緩和ケアなどに対し、精油を用いて総合的にケアする方法です。統合医療の一つとして、チーム医療の現場でアロマを取り入れ、役立てていくことも可能です。

Q&A2

メディカルアロマセラピーってどんなことを学ぶの?

香りによる心地よさに加え、精油の成分や薬理効果、身体のメカニズム、心理学、医療・健康への応用まで、代替医療としてのアロマセラピーを幅広く学習します。

メディカルアロマセラピーの基礎から応用までを詳しく学びます。
精油の薬理作用や病気のメカニズムを理解し、症状別ケア方法や心理学、コミュニケーション法についても学んでいきます。エビデンスに基づく知識や技術を身につけます。

Q&A3

メディカルアロマを学ぶと、どの様に活躍できるの?

メディカルアロマセラピーを学ぶことで医療業界でも通用する高い知識と技術をもった専門家(プロ)として活躍することができます。

病院やクリニック、福祉施設、訪問看護などの現場で、医師の指導のもと、高いスキルを持ったセラピストとして活躍することができます。特に、産婦人科、心療内科、皮膚科、歯科医院、鍼灸院、整骨院など、活躍の場も広がっています。

Q&A4

どんな人がメディカルアロマを学んでいるの?

18才から70代の方まで全国各地から
数多くの生徒さんが学びに来られています。

医療機関から注目のメディカルアロマ。"就職"や"開業"を目指す方たちが全国各地からJOTに通われています。また、健康に意識の高い方も多く、上は70代の方までが精油や身体の知識を深める目的で通われています。

Q&A5

メディカルアロマセラピーの資格にはどんなものがありますか?

特定非営利活動法人 日本統合医学協会の資格が取得できます。全国の医療機関や福祉施設で、「メディカルアロマセラピスト」の需要が高まっています。

日本統合医学協会が認定する「メディカルアロマセラピスト」の資格は、多様な疾患による不調にメディカルアロマでアプローチできる専門家を認定する資格。プロフェッショナルの証として医療・福祉分野への就職、転職の強い味方です。

Q&A6

小さな子供や高齢者への施術は可能ですか?

特別な配慮が必要なお子さんや高齢者の方に対してこそ、メディカルアロマの知識や技術が必要です。きちんと見極めることで施術は可能です。

「クリニカルアロマ」では、妊婦さん、お子さん、高齢者、持病をお持ちの方などへの施術を想定し、精油の薬理作用や利用法を学び、医師と連携しながら、安全にメディカルアロマセラピーを実践していく知識や技術を身につけます。

Page Top